流体解析ソフトウェア
Advance/FrontFlow/red
重合格子(Overset Mesh)とは、複数の格子(メッシュ)を重ね合わせて流体解析を⾏う手法です。
物体ごとに独⽴した格子を準備し、それらを重ね合わせて全体の解析領域を構成します。これにより、複雑な形状や局所的に詳細な解像度が必要な領域に対して、適切なグリッドを柔軟に配置することができます。従来の単⼀格子では困難だった形状や組み合わせにも対応し、効率的かつ⾼精度なモデル構築を可能にします。

燃焼反応の中には、温度だけでなく圧力変化によって反応速度が大きく変化するものがあり、特に複雑なラジカル反応では、低圧・中圧・高圧で支配的な反応経路が異なる場合があります(CRECK-mech スキームなど)。
また、脱炭素燃料として注目されるアンモニア燃焼では、圧力依存性が強い窒素化学反応や NOx 生成機構を適切に扱うことが重要です。p-log(圧力対数依存)モデルは、圧力に対する反応速度の変化を対数的に補間することで、広い圧力範囲における反応挙動を滑らかに、かつ高い再現性で表現できます。

ICCG法 には逐次処理がありますが、 マルチカラー法を導入することによってGPUの並列処理を可能にし、非圧縮性流体解析における壁乱流計算を題材とし、GPU計算機能の高速化の効果を調べました。その結果、非構造メッシュ4,665万要素での計算において、単一 GPUで CPU 1コアよりも 20倍程度のスピードアップ率が得られています。 さらに、GPUを複数台利用する計算では、MPIプロセスを各GPUに均等に割り当てることで、 GPU台数の増加に伴う計算時間の短縮を達成しました。
今後も、化学反応など計算時間を要する部分を中心にGPUによる高速化を進める予定です。

CPUに対する各GPUでの高速化率