Godunov法

説明

Godunov法は、保存則方程式を解くための基礎的な数値スキームで、各セル間の局所リーマン問題を解いてフラックスを求める手法である。ロシアの数学者 Godunov が提案したもので、一階精度だが解の単調性を保つ重要な特徴を持つ。計算では、各時間ステップでセル内の値を定数(段階関数)と仮定し、セル境界にできる不連続から生じるリーマン問題を厳密または近似的に解くことで、境界を通過する保存量の流束を算出する。元の形式は精度が低いが、MUSCL法により高次化されるなど、多くの高解像度スキームの基本となっている。Godunov法はまた、リーマンソルバーと結び付けて記述されることが多く、後続の Roe スキームや HLL 法などの原型とも言える。