Euler–Eulerモデル (多流体モデル)

説明

Euler–Eulerモデルは、多相流において各相を連続体(オイラー系)として扱い、各相の連続の式・運動方程式を個別に解くモデルである。例えば気液二相流では、液相と気相それぞれに ∂(α_l ρ_l)/∂t + ∇·(α_l ρ_l u_l) = 0 のような質量保存式と運動量方程式を持たせ、相間の運動量交換項(抗力や揚力)で結合する。Euler–Eulerモデルは高濃度の分散相(例: 液中気泡流)やミスト流などに適し、気液二相だけでなく固気二相への適用(液を固体粒子に置換)も可能である。複数の連続体方程式を解くため計算量は増えるが、相ごとの詳細分布を得られる利点がある。