気泡塔の流動解析:ボイド率および速度分布の評価

#熱流体  #混相流 

概要

流体解析ソフト Advance/FrontFlow/red の混相流解析オプションAdvance/FrontFlow/MPを用いた、気泡塔(気液反応装置)における底面からの気体流入のシミュレーション結果をご紹介いたします。

気泡の上昇に伴う気相体積割合(ガスホールドアップ / ボイド率)の空間分布と、それに起因する「流路中心軸での上昇流 + 壁面近傍での下降流」からなる巨視的な液相循環流(マクロ対流)の構造を、学会で標準的ベンチマークとして広く参照される J. H. Hills らの文献実験データ [1] と精密に比較・検証しました。

参考文献

[1] J. H. Hills, “The operation of a bubble column at high gas velocities”, Trans. Instn. Chem. Engrs., 52 (1974) 1-9.

解析モデルおよび物理条件

水を満たした垂直円筒容器(気泡塔)の底面スパージャーから空気を過渡的に注入し、準定常状態における気相体積割合および液相速度場を算出します。

図1 解析結果、気相体積割合、液相速度分布

気泡塔の中央部高さ(断面 A)における「半径方向の気相体積割合(ガスホールドアップ)プロファイル」および「半径方向の液相流速プロファイル」の計算値(赤色プロット・実線)を、Hills らの実験値(緑色プロット)と比較した結果、高い再現精度が確認されました(図2)。

図2 解析結果と実験データとの比較

本解析でわかったこと

本解析では、気泡塔内における気相体積割合と液相速度分布に関して、実験結果とよく一致する結果が得られました。